2011年8月17日水曜日

ヨットの回航 広島〜志摩 出航編

本当は出航前日の昼間に広島に到着し余裕を持って準備したかったのですが、夕方に海洋散骨の打合せがあったので、どうにか20時台の新幹線に乗り広島に23時に到着しました。

少しは仮眠して予定通り安全を考えて夜が開ける前の4時出航を予定していましたが、初日に通らなければならない海峡を考慮するともう少し早く出航する必要が有るとの事を ヨットの販売社の方よりアドバイスを頂き 仮眠を諦め準備に取りかかり11日 1時30分に出航しました。

私は瀬戸内海を航海した経験がありません。
頼りは海図と航海機器(GPS)となります。

GPSが普及した現在では 通過ポイントをGPSに入力してGPSの示す角度にヨットを走らせるのですが、電子機器が故障したら即迷子になってしまいます!!
昨年に関東〜志摩迄知合いのヨットを一人で回航しましたが、あらかじめ海図に予定進路・角度を明記した海図をマリーナの方に見せたところ 今ではGPSだけで沖縄でも平気に行ってしまう!!との事で、海図に落とし込んで計画をしている方を見た事が無いとの事でした。長距離になると海図も何枚も必要になり海図費用だけでも高額になってしまいますが、私は海図とGPSとどちらを選択するかと聞かれたら海図と答えます!!  
海図無しで、GPSに命を預けての航海は信じられません!!
小心者の私は海上では超アナログ人間です!!

今回はヨット初心者で目標が太平洋横断の石川仁氏の回航のお手伝いですから 走りながらの海図によるチャートワークを教えなければなりませんので、GPSは現在位置の確認のみの使用としました。船から灯台等の目標物を2点以上コンパスで計測して現在位置を割り出し GPSで正確な位置を確認して航跡を全て海図に書き込んで行く作業です。

太平洋と違い瀬戸内海は小さな島が点在しており海峡と呼ばれる狭い水路で連結された複雑な構造をしています。
この事が特に船足の遅いヨットには潮の流れを考えた航行が不可欠となります!!
回航するヨットは巡航5ノット 海峡の流れの速い時は7ノット以上の潮の流れとなります。
向かい潮の場合は最悪進む事も不可能で、走っていても後ろに流される事になります!!
潮の満干により西〜東・東〜西の流れにより船足が早くなったり遅くなったりは長時間の航行では避けられませんが、海峡の流れによって通過出来る時間が限られてしまうのは厄介な事で、私の心は早く瀬戸内海を抜けてしまいたいとの気持で一杯です。



一日目に 音戸ノ瀬戸・来島海峡を潮の時間を考慮して抜けなければなりません。
特に来島海峡は瀬戸内海の難所で、通常海では右側通行なのですが島で分けられた航路の一方が鋭角なので追い潮で押された大型船の舵が効かなくなる為に潮の向きによって左側通行になる特別な海峡となります。今回は来島海峡の北側にもっと狭い水路が有り潮の流れも多少穏やかなので、そこを通る予定をしています。

日程的に 一度は徹夜(オーバーナイト)の航行が必要ですが、走り出す迄は決める事が出来ません。



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